今年2019年もタイに菜食週間、テーサガーン キンジェー(เทศกาลกินเจ)・Vegetarian Festivalの時期がやってきました。
在タイ期間が長い方にはお馴染みですが、毎年恒例の菜食週間、テーサガーンキンジェー(เทศกาลกินเจ、直訳で" 菜食祭り ")Vegetarian Festivalの時期がやってきました。本日バンコクでテーサガーンキンジェーが一番賑やかに行われている、チャイナタウン(ヤワラート:เยาวราช)に行ってきましたが、菜食愛好家として、改めてテーサガーンキンジェー(เทศกาลกินเจ)についてまとめてみました。
なお、情報源としては、タイ語学校でタイ語を学んでいた際にもらった教材・資料を基にしました。
- テーサガーンキンジェー(เทศกาลกินเจ)の時期
- テーサガーンキンジェー(เทศกาลกินเจ)の目的・意義
- テーサガーンキンジェー(เทศกาลกินเจ)期間中に食べて良いもの、守るべき事
- キンジェー(กินเจ)の象徴である、マーク・旗について
- テーサガーンキンジェー(เทศกาลกินเจ)期間中の雰囲気
- テーサガーンキンジェー(เทศกาลกินเจ)@ チャイナタウン(ヤワラート:เยาวราช)
- バンコク以外の他県のテーサガンキンジェー(เทศกาลกินเจ)
- まとめ
テーサガーンキンジェー(เทศกาลกินเจ)の時期
テーサガーンキンジェーキンジェーは、元々華僑の仏教徒の習慣であり、毎年、太陰暦の9月の最初の日に始まり、9日間行われます。太陰暦に沿う為、西暦の日程は毎年異なりますが、2019年は9/29から10/7の間で行われます。
テーサガーンキンジェー(เทศกาลกินเจ)の目的・意義
テーサガーン(เทศกาล)はタイ語で" 祭り "、キン(กิน)は" 食べる "、ジェー(เจ)は中国語からきており、漢字で" 齋 "と書きます。" 齋 "は、奉納の為に心身を清める意味があるとのことで、キンジェー期間中、動物性の食事・肉食を断ち菜食のみとするとともに、戒律を守り、徳を積み、お布施をして、心身を浄化することを目的としています。
テーサガーンキンジェー(เทศกาลกินเจ)期間中に食べて良いもの、守るべき事
- 肉食・動物性の食事をしてはいけない。また、動物の殺生をしてはいけない。
- 卵、牛乳、バター、動物性の油脂の摂取はしてはいけない。
- 辛くて濃い味、大変甘い味、大変酸っぱい味、大変塩辛い味の食事は摂らない。
- 匂い・香りのきつい野菜、香辛料・薬味を摂取しない。例えば、パクチー、ニラ、ニンニク、玉ねぎ、ねぎ、らっきょう、セロリなど
- たばこ、中毒性のある物、酔わせる物を摂取しない
- 五戒を守る (・生き物を殺してはならない。・盗みをしてはいけない。・夫婦以外の者と不倫や浮気をしてはいけない ・嘘をついてはいけない ・酒を飲んではいけない)
- 心を清らかに保つ
- 徳を積み、お布施をする
- 白衣をまとう
以上がテーサガーンキンジェーの期間中に食べて良いもの、守るべき事になりますが、これら以外にも、厳格に行うには、料理人についても菜食料理のみ作る人を選ぶ必要があり、動物性の素材入りの料理に使った容器・食器等は使用しないように分ける必要があります。
キンジェー(กินเจ)の象徴である、マーク・旗について
テーサガーンキンジェーの期間中は、街中に黄色のベースに赤色の文字で「เจ」や「齋」と書かれた旗があちこちで掲げられてます。
キンジェーの期間中でなくても、タイにあるベジタリアン料理店は、看板に「เจ」や「齋」と書いてあることが殆どで、ベジタリアン料理店である事の判別が可能です。
字が赤色で書かれているのは、キンジェーは、元々華僑の仏教徒の習慣であり、中華系の人にとって赤色は、幸運・繁栄を表す色である為で、黄色については、黄色は仏教徒・戒律を守る人を表す色である為です。
テーサガーンキンジェー(เทศกาลกินเจ)期間中の雰囲気
スーパーマーケットでは、普段は主にベジタリアン用食材店でしか販売されてない、ベジタリアン用インスタントラーメンや、テーサガーンキンジェーの期間中のみ各メーカーから販売される、ベジタリアン用インスタントラーメンが店頭に並び販売されます。
ベジタリアン総菜が特別に販売されたり、醤油などの各種植物性原料が由来の商品については、テーサガーンキンジェーの期間中、「เจ」や「齋」と書かれた旗が添えられて、かなりアピールされます。
ベジタリアン料理に欠かせない、大豆たんぱく質が原料のベジミートも大々的に売り出されたりしてます。
また、普段は肉や魚を使って料理をしている総菜屋台や料理店の中には、テーサガーンキンジェーの期間中だけは、ベジタリアン料理を提供している店があり、「เจ」や「齋」と書かれた旗を掲げて商売しております。
テーサガーンキンジェー(เทศกาลกินเจ)@ チャイナタウン(ヤワラート:เยาวราช)
チャイナタウン(ヤワラート:เยาวราช)は、普段から菜食料理のみ提供をしているベジタリアン専門店がちょこちょこあるのですが、テーサガーンキンジェーの期間中においては、通り沿いにベジタリアン料理・総菜を販売する露店が並んで、かなり賑やかになります。
中華門付近
チャイナタウン(ヤワラート:เยาวราช)の入り口である中華門から、しばらくヤワラート通り沿いにベジタリアン料理・総菜を販売する露店がびっしりと並びます。
夜は催し物などがあり、より賑やかになります。
イサラヌパープ通り(ジャルンクルンソイ16:เจริญกรุง ซอย16)
この通りは通りの両側に商店がびっしりと並んで市場みたいになっており、いつも賑やかですが、テーサガーンキンジェーの期間中、ベジタリアン料理・総菜を販売する店が多いです。
廣東神廟(ศาลเจ้ากวางตุ้ง:CANTON SHRINE)
チャイナタウン(ヤワラート:เยาวราช)のFacebookを閲覧したところ、
https://m.facebook.com/chinatownyaowarach/?locale2=th_TH
廣東神廟(ศาลเจ้ากวางตุ้ง:CANTON SHRINE)でテーサガーンキンジェーの期間中、ベジタリアン料理を無料で振舞っているとの情報が掲載されてましたので、行ってきました。
廣東神廟(ศาลเจ้ากวางตุ้ง:CANTON SHRINE)の行き方ですが、MRTワットマンコン駅(สถานีวัดมังกร:MRT Wat Mangkon Station)の1番出口から地上に上がると交差点になっており、通りの反対側に見えますので、すぐ分かります。
中に入るとすぐに料理を提供している場所がありました。Facebookでは9時から料理がなくなる13時頃まで提供すると記載がありましたが、現地に着くと10時から提供開始で、料理がなくなるまでとの張り紙がしてありました。
12時15分くらいに着いたのですが、まだ材料や料理は無くなってないみたいで、提供中でした。提供されてたのは、タイ語でいうところのパットミージェー(ผัดหมี่เจ:野菜入り炒め麺)で、水も無料で提供してました。
予想以上に美味しくて、他に来ていた男性の方々は2皿食べてた人が多かったのですが、お代わりが可能でして、自分もお代わりをして2皿いただきました。
また、キンジェーしに来たという証のステッカーが来場者に張り付けられます。
食後に廟の中に入ってみると、タイの方が参拝されており、多くの方が白衣を纏われてました。寺院内には、数カ所に賽銭箱がありますので、気持ちお布施するのも良いかと思います。
他の場所
ヤワラート通り・ジャルンクルン通りに挟まれたヤワラートエリアは広いですので、上記以外にも、テーサガーンキンジェーの期間中は、ベジタリアン料理・総菜を販売する店が散在してますので、ぶらぶら散歩しながら見るとよいと思います。
中国獅子舞をやってました。
無料で利用可能なトロリーバスが運行してました。
バンコク以外の他県のテーサガンキンジェー(เทศกาลกินเจ)
華僑系のタイ人の間では、タイ全土で習慣化されているみたいですが、何と言っても有名なのはプーケットですね。菜食以外にも、燃える炭の上を裸足で歩いたり、頬や唇などの顔面の部分に串を鉄の棒を刺したりする苦行を行うことで有名です。
プ−ケット・ベジタリアン・フェスティバル公式サイト
https://www.phuketvegetarian.com/
自分は、テーサガーンキンジェーの期間中ではないですが、タイのサムイ島で顔面の部分に串を刺す同様のものを見たことがありまして、行者はトランス状態に入っており、串を抜く際に、付き添いの別の人が活を入れるような施しをしながら、出血が一切なくほぼ元の状態の戻ったのを見て驚いた記憶があります。
他の場所では、南部のトランがプーケットと同様に有名ですが、自分はプーケットとトランは行ったことはありますが、テーサガーンキンジェーの期間中は行ったことがないので、機会を設けて行ってみたいと思います。また、調べたところでは、華僑系タイ人が多い南部の大都市ハジャイのテーサガーンキンジェーも活気があるみたいで興味があります。
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まとめ
タイの方を見ていると、テーサガーンキンジェーの期間中、熱心に決まり事を実施、守る人もいれば、この時期だけ菜食料理を少し食べてみるという人や、全く菜食すらしない人など、人それぞれです。
普段、菜食料理・ベジタリアン料理に興味が無い人は、テーサガーンキンジェーの期間中、様々なタイ料理の菜食料理・ベジタリアン料理に、至る所でお目にかかれますので、試してみてはいかがでしょうか。
ただ、個人的に思うのは、タイ料理の菜食料理・ベジタリアン料理は、日本の精進料理と違って、日本人にとっては、油っこい料理や味付けが濃い料理も多いので、料理によっては、食べ過ぎには注意すべきかなと思います~~
以上、テーサガーン キンジェー(เทศกาลกินเจ)についてでした!!